こんにちは。
お盆が明け、まだまだ厳しい暑さが続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
8月も後半に入り、個人事業者の消費税・地方消費税の中間申告と納付の期限が近づいてまいりました。「税務署から書類が届いたけれど、確定申告じゃないのに何だろう」と気になっている方もいらっしゃるかもしれません。期限は令和8年8月31日(月)です。まだ日にちはありますので、対象者の見分け方から出し忘れた場合の扱いまで整理いたします。
1. 中間申告が必要な方
個人事業者で令和7年分(2025年分)の確定消費税額が48万円を超える方は、中間申告と納付が必要です。
- 「確定消費税額」は地方消費税額を含みません。確定申告書の「差引税額」欄の金額で判定します
- 修正申告や更正・決定があった場合は、それによって確定した年税額で判定します
- 課税期間の特例制度を適用している事業者は提出不要です(直前の課税期間が12か月未満の場合も計算方法が異なります)
48万円以下の方は、原則として中間申告の必要はありません。
2. 回数・税額・納期限
令和7年分の確定消費税額に応じ、回数と税額は次のとおりです(中間納付税額には78分の22の地方消費税額が加算されます)。
- 48万円超400万円以下:年1回。確定消費税額の12分の6を令和8年8月31日(月)までに申告・納付(振替納税なら9月29日(火)振替)
- 400万円超4,800万円以下:年3回。確定消費税額の12分の3を6月1日・8月31日・11月30日までに申告・納付(振替納税なら6月25日・9月29日・12月24日振替)
- 4,800万円超:年11回。確定消費税額の12分の1をほぼ毎月申告・納付します(8月31日は6回目)。回数が多いため、該当する方は国税庁のページで正確な日付をご確認ください
出典:「 消費税及び地方消費税(個人事業者)の中間申告と納付 」(国税庁)を加工して作成
3. 申告のしかたは2通り
中間申告には、次の2つの方法があります。
前年実績による中間申告
前年の実績をもとに算出された中間納付税額を記載した「消費税及び地方消費税の中間申告書」と「納付書」が所轄の税務署から送付されます。必要事項を記入し、提出と納付を行うだけで完了する、最も一般的な方法です。e-Taxでの申告や振替納税による自動引落しも利用できます。
仮決算に基づく中間申告
当期の業績が前年より悪化している場合などは、各中間申告対象期間を一課税期間とみなして仮決算を行い、その税額で申告・納付することもできます(簡易課税制度の適用がある場合も可)。ただし、計算結果がマイナスでも還付は受けられず(中間申告税額は0円)、提出期限を過ぎてからの提出はできません。資産の譲渡等の対価の額や課税仕入れ等の税額の明細を記載した書類の添付も必要です。
4. 申告書を出さなかったらどうなるか
意外と誤解されやすい点です。中間申告の期限までに中間申告書を提出しなかった場合でも、「前年実績による中間申告」の税額が、提出があったものとみなされて納付すべき税額として確定します。申告をしなければ納税義務がなくなる、というわけではありませんのでご注意ください。納付が遅れた場合は、法定納期限の翌日から納付の日までの延滞税を本税とあわせて納める必要があります。
なお、中間申告で納付した税額は確定申告の際に精算されます。確定申告書に記載する「中間納付税額」は、実際に納付した税額ではなく中間申告の際に納付すべき消費税額を指し、年間の納税額から差し引かれ、控除しきれない場合には還付を受けられます。
詳しく知りたい方は(国税庁公式リソース)
より正確な条件や詳細を確認したい方は、以下の公式ページもあわせてご参照ください。
出典:国税庁ホームページ
最後に
中間申告は確定申告に比べて情報が少なく、「書類が届いたけれど何の手続きか分からない」というお声をよくいただきます。今回ご紹介した内容は一般的な制度の説明であり、実際の判定や税額の計算は事業者ごとの状況によって異なります。
「自分は対象になるのか」「仮決算を行ったほうが有利なのか」など判断に迷われる場合は、個別の事情により結論が異なりますので、ぜひお気軽に当事務所までご相談ください。