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令和8年分の年末調整はここが変わる|基礎控除・扶養要件・非課税枠の改正点

こんにちは。8月も今日で終わりですが、猛暑日がまだ続いております。皆様どうぞご自愛ください。

今年は、年末調整の実務が例年と少し様子が異なります。令和8年度税制改正により基礎控除の引上げや扶養親族等の所得要件の見直しなどが行われ、令和8年12月の年末調整からその内容が反映されます。12月になってから慌てて確認するのでは、申告書の提出が間に合わない可能性もございますので、9月・10月のうちに知っておいていただきたい変更点を、①基礎控除等の改正、②扶養親族等の所得要件の引上げ、③通勤手当・食事代の非課税枠の改正、の3つに分けてご案内いたします。


1. 令和8年分の年末調整で変わること

令和8年度税制改正により、基礎控除の引上げ、給与所得控除の最低保障額の引上げ、扶養親族等の所得要件の改正などが行われ、令和8年12月1日に施行、令和8年分以後の所得税に適用されます。まず押さえていただきたいのは、令和8年11月までの毎月の給与計算(源泉徴収事務)には変更が生じないという点です。変更が生じるのは、令和8年12月に行う年末調整からとなります。

12月の年末調整では、引上げ後の基礎控除額と改正後の給与所得控除後の給与等の金額の表で1年間の税額を計算し、11月まで改正前の税額表で源泉徴収してきた税額との精算を行います。

  • 基礎控除額(所得税法第86条):62万円に引上げ(改正前58万円。租税特別措置法の加算額が別途加わります)
  • 給与所得控除の最低保障額:65万円から74万円に引上げ
  • 扶養親族等の所得要件:次の項目で詳しくご説明します

2. 扶養親族等の所得要件が引き上げられます

扶養親族等として認められる所得要件も改正されます。カッコ内は、令和8年分・令和9年分について収入が給与のみの場合の給与収入金額の目安です。

区分改正後改正前
扶養親族・同一生計配偶者・ひとり親の生計を一にする子62万円以下(136万円以下)58万円以下(123万円以下)
特定親族62万円超123万円以下(136万円超197万円以下)58万円超123万円以下(123万円超188万円以下)
配偶者特別控除の対象となる配偶者62万円超133万円以下(136万円超207万円以下)58万円超133万円以下(123万円超201万5,999円以下)
勤労学生89万円以下(163万円以下)85万円以下(150万円以下)

所得要件の引上げにより、令和8年分は新たに扶養に入れるご家族が出てくるケースもあります。要件を満たすこととなったご家族について扶養控除等の適用を受けるには、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」等の提出が必要です。心当たりのある方は年末調整の際に忘れずご提出ください。

あわせて、配偶者控除等に関わる年末調整の申告書(後掲の国税庁リンクをご参照ください)も、この改正に伴い前年分から様式が変更されています。書類を配布・回収される総務ご担当者様はご注意ください。

3. 通勤手当と食事代は、この4月から非課税枠が広がっています

ここまでは12月からの変更ですが、通勤手当と食事の非課税限度額は、すでに令和8年4月から適用されています。給与計算への反映状況をご確認ください。

自動車などで通勤する方の通勤手当は、令和8年4月1日以後の支払分から次の2点が改正されました(片道55km未満の区分や、交通機関・有料道路利用者の限度額に変更はありません)。

  • 片道65km以上の限度額を引上げ:改正前は55km以上一律38,700円でしたが、65km以上75km未満45,700円、75km以上85km未満52,700円、85km以上95km未満59,600円、95km以上66,400円と細分化(55km以上65km未満は38,700円で変更なし)
  • 駐車場等の料金を加算:一定の要件を満たす駐車場等を利用する方(片道2km未満を除く)は、限度額に駐車場等の料金相当額(上限5,000円)を加算できます

食事の現物支給も、令和8年4月1日以後の支給分から非課税限度額が月額3,500円から7,500円に引き上げられました。①徴収している対価が食事の価額の50%以上であること、②残額が月額7,500円以下であること、の2要件を満たす必要があります。夜食に代える金銭の非課税限度額も1回300円以下から650円以下に引き上げられています。

よくある質問

Q. 令和8年11月までの給与計算をやり直す必要はありますか?
A. いいえ。11月までの源泉徴収事務に変更はなく、改正内容は令和8年12月の年末調整でまとめて精算されます。

Q. 扶養に入るか微妙なご家族がいる場合や、通勤手当・食事代の反映に不安がある場合はどうすればよいですか?
A. 判定や反映状況は個別の事情により異なります。該当しそうな方がいらっしゃる場合は、資料をご準備のうえ当事務所までご相談ください。


詳しく知りたい方は(国税庁公式リソース)

出典:国税庁ホームページ。より正確な内容は、以下の公式ページもあわせてご確認ください。


最後に

今回の改正は、12月にまとめて反映されるものと、すでに4月から適用されているものが混在しており、確認すべきポイントが例年より多くなっています。年末調整の実務でご不明な点がございましたら、ぜひお早めに当事務所までご相談ください。

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